7月18日-19日 尾白川本谷遡行

連休の2日を利用して、南アルプスの天然水で有名な尾白川の本谷を単独で遡行してきました。アプローチが短く、藪漕ぎもほとんどなく、それほど難しくもなく、スケールが大きくてとても満足しました。

7月18日 晴
12:15 日向山ゲート発
13:10 林道終点
13:15 入渓点
13:30 遡行開始
14:00 クラカケ沢出合
16:00 黄蓮谷出合
16:30 ビバークポイント

7月19日 晴
4:30 起床
6:00
11:30 稜線(一般道)
13:30 甲斐駒ヶ岳山頂
14:15 山頂発
18:10 竹宇神社

18日

出発が少し遅れ、中央道の30キロ以上の渋滞につかまり、途中でモーレツに睡魔に襲われSAで休憩したりなどして、竹宇神社に着いたのはお昼近くとなってしまった。なぜだかわからないが神社の駐車場はいっぱいでそこから何百メートルも路駐の車の列が連なっていた。到着が遅れたこともあり、日向山のゲートまで車で入ることにする。ところがこちらも車でいっぱい。少し手前の路肩に車を停めた。

メジャーな沢なので、たくさん人が入っているんだなあと少しうんざりしながら出発(結局ひとりも会うことはなかったが)。林道歩きを一時間程度して、最後に3つトンネルをくぐって終点。ここから踏み跡にしたがって沢に下りる。暑くて最高の沢日和。遡行を開始するといきなり釜や滝が出現する。遡行図を持ってこなかったので適当に「登れそうなら登る」の方針で進む。いくつかネットで見覚えのある滝を越えて黄蓮谷との二股に出合う。右の本谷を進んで30分ほどして幕営によさそうな場所を見付け、時間もいい感じだったのでビバークとする。盛大に焚き火をやろうと奮闘するが、なかなかうまくいかない。結局火を根付かせることができず、敗退。寂しくビールを飲んで沢の音を聞きながらウダウダして寝転ぶ。今回はラジオも持ってこなかったので本当に静か。空は満天の星。夜はシュラフカバー+着込みだったが少し寒かった。

19日

5時前からかなり明るい。出発してしばらくはゴーロだったが、巨大なチョックストーン滝が現れる。適当にルートファインディングしながら越える。うまくいったときは楽しい。そして、よく写真に出てくる有名な超巨大チョックストーンに出合った。チョックストーン自体はくぐればいいことは調べていたが、その手前の滝を越えるのに少し時間を食った。3,4メートルの小さな滝だがシャワークライムになる。水が冷たく、勢いもそこそこだったので、カッパを着込む。何度か登ったり降りたりしては迷ったが、「ホールドは水のなかに必ずある!」と信じて突っ込む。果たしてあるにはあったが、それをつかむと水をまともに顔に受けて溺れそうになった。ひいひい言いながらなんとか越える。これで終わった、と思ったが、その後も手ごわい小滝が続いた。シャワークライムももう一度強いられた。が、いつしか急に水が少なくなり、ガレ場となる。できるだけ藪漕ぎにならないようガレ場をたどると、ほとんど藪漕ぎなしで稜線に出た。


6合目の石室を目指して登り始める。が、なかなか出合わない。かなり暑くてバテ気味になる。大休止して行動食をたらふく食べる。さらに登るがそれでも見付からず、今日中に下山できるか心配になってくる。あそこを越えたら見えるはず、ということで着いたピークが甲斐駒の山頂だった。本当にびっくりした。高度計が200メートル以上狂っていたのに騙されたとは言え、ちょっと恥ずかしい。でも、このサプライズに気をよくして頂上では小一時間大休止とする。手足をスパッツで固めた男女がはしゃいでいた。昨日富士山を登り、今日甲斐駒だと。若い。。。黒戸尾根の下りは彼らがいいペースメーカーになった。久しぶりの山で張り切りすぎるとヒザが痛くなることがあったのでしばらくは抑えて下る。7合目小屋から先はだんだん調子が上がって暗くなる前に神社に下山できた。タクシーを呼んで日向山の車まで行ってもらい(2500円くらい)、山行終了。

メジャーな沢と聞いていたが、人臭さは全く感じませんでした。高巻きのトレールもそれほど自明でなくルートファインディングを試されます。見過ごしたのかもしれませんが、幕営適地も多くはなかったように思いました。




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