10月29日 安達太良山

安達太良山の乳首 (遠景)
10月29日、紅葉狩に安達太良山に行く。同行はつくばからのJさん。朝8時の現地集合(あだたら高原スキー場)にあわせ那須から快適に東北道をドライブ。天気は期待以上の無風快晴だ。15分前に着くと既にJさんは来ている。寝坊を心配していた彼女は約束はきっちり守る心強い同行者である。早速奥岳自然歩道を沢沿いに歩きだす。周囲は紅葉まっ盛り、陽はあたらない沢筋であるあるが鼻歌気分だ。左岸の勢至平にとりつくと早速安達太良山の顕著なピーク(1699.9米)が乳首状に見える。



霜柱
9:45 峰の辻分岐。しばらく行くと登山道脇に霜柱を見かける。標高1300米あたりだろうか、さすがに東北の山だ。夜間は氷点下になるのだ。右に行くとくろがね小屋、左は峰の辻経由主峰へと続く分岐に着く。このルートは登山者も少なく静かでよい。観光気分の人はロープウェイ(あだたらエクスプレス)を利用して南側から登るのであろう。


峰の辻分岐


11:00 峰の辻。峰の辻分岐からは傾斜の緩い、まさに散歩気分の道が続く。 積雪期は快適な山岳ツアーコースの斜面になるであろう。視界も広く鉄山、矢筈森、安達太良と指呼の間にある。峰の辻で一服する。くろがね小屋経由で上がってくる登山者、また下降する人と込み合ってくる。主峰の乳首が一層近ずいてきてなかなかリアルである。

安達太良山の乳首(近景)

11:25 主稜線に飛び出す。反対側の西斜面にある沼ノ平は噴気孔の巣窟で東側と全く異なる景観だ。有毒ガスで立入禁止となっている。 景色はよいがその分冬季のこの稜線は猛烈な強風となろう。場所を選べばアイゼン訓練、山スキーの初心者向けには格好の訓練場所だ。

稜線西の沼ノ平


週末で登山者が賑わう日であるがその中で近隣の高校生らによる登山の団体競技が行われているらしい。詳しくは聞かなかったが次々と元気あふれる高校生のパーテイーとすれ違う。彼らとの挨拶は実に気持がよい。若返る。


高校生のパーティー

11:50頂上。20米ほどの突起状の岩を登り頂上に着いた。結構な人で込み合っている。視界は360度開ける。昼食をとりながら眺望を堪能する。すぐ近くに磐梯山、その右遠方に飯豊、それから西吾妻。東北の入口の山々が存在感十分に望める。足下にきらきらと湖面が見える。秋元湖であろう。小野川湖、桧原湖は手前の山の陰ではっきりと確認できない。 頂上には八紘一宇の石碑がある。昔から地元に広く根付いていた山の証拠だ。登山者らとお互いに写真を撮った後頂上を後にする。

安達太良山頂上


頂上からの下りに岩場が少しある。冬はアイゼンで要注意の場所となろう。 鎖と梯子がある。

頂上からの下り



前方に見える和尚山(1602米)への尾根が人気が無さそうで惹きつける。道は表登山口分岐で左に折れスキー場の方に下る。この辺りは目印がなく悪天で視界不良の際は要注意だ。軽装の登山者が行きかう。ロープウェーで往復し周辺の散歩を楽しんでいる。我々は見晴らし台からさらに左に折れ五葉松平を経由して下る。途中からスキー場の滑走コースを下る道となるが今は人気もない。スキーがあれば一気に下れるだろうにと思いながら歩いて下る。13:40スキー場着。

早めに下山したのでつくばにまっすぐ帰るというJさんと別れ智恵子抄の「東京に空がないという、、、」で有名な高村智恵子の生家を訪ねてみた。閉館時間まで一時間余あったので、生家と隣接する記念館を見て回った。生家の造り酒屋「米や」は今なお当時の面影を残し、往時のにぎわった雰囲気が伝わる。この裕福な家に育った智恵子の生涯に思いをはせつつ帰路についた。

20代の智恵子

智恵子の生家 (福島県二本松市)



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