8月21日~8月22日 羊蹄山
夏休みを利用して北海道にある羊蹄山に登ってきました。羊蹄山の正式名称は「後方羊蹄山(しりべしやま)」といい、その容姿から地元の人には蝦夷富士として親しまれています。日帰りすることも出来ますが、山頂からのご来光を見てみたかったこともあり、避難小屋で1泊することにしました。当日は大気の状態が不安定でいつ雨が降ってもおかしくない天気。山頂に着く頃には晴れることを期待して、倶知安コースからまずは避難小屋を目指しました。
登山口から2合目までは高い樹木に囲まれた緩やかな登山道を進みます。2合目を過ぎたあたりから傾斜がきつくなるとともに、心配していた雨が降り出す。4合目に着く頃には一度晴れて眼下に倶知安町を見ることが出来ましたが、すぐに次の雲がやってきて再びの雨。その後、8合目まで晴れと雨を繰り返す不安定な天気の中を登ることになりました。登山道を覆うように生えたダケカンバの背丈は標高が高くなるにつれて低くなり、気をつけないと頭をぶつけそうになります。雨で濡れた登山道とダケカンバに注意しながら進むこと4時間、ついに森林限界を抜けて9合目に到着。目の前に広がる青空と心地よい風が、これまで溜まった疲労を吹き飛ばしてくれました。
9合目からは頂上と避難小屋に向かう道に分かれます。重装備から早く開放されたかったので、避難小屋へと足を進めました。青空と緑の絨毯が作る美しい景色に見とれながらテクテク歩いていると、遠くからヘリコプターの音が聞こえてきました。さらに少し進むとその理由が明らかに。ヘリコプターは避難小屋を行ったり来たりしているようです。避難小屋に到着して管理人さんに話を伺ったところ、避難小屋の新築工事のための資材を搬送をしているとのこと。現在の避難小屋は雪の重みで柱が傾いてきたため、残念ながら今年で役目を終えるようです。建て替え前に泊まれて良かった!
まだ日没まで時間があったので、お鉢巡りをしながら山頂に向かうことにしました。気さくな管理人さんに見送られ、真狩ピークを目指します。羊蹄山には日帰りで登ったことはありましたが、お鉢巡りは初めて。真狩ピークに到着して辺りを見渡すと、火口釜とこれから巡る外輪の全容が見えました。ゆっくりしてると日没に間に合わないかも・・・少し急ぎ足で山頂へと続く岩場を慎重に進みました。ガス状の雲が外輪に吹き込み始めて時々視界が悪くなる中、ふと下界を見下ろすと何やら影が見える。山頂が近づくにつれてそれが羊蹄山の影だと気づいた時にはとても感動しました。晴れた日に小屋泊する人だけが見れる現象です(多分)。影羊蹄は5分ほどで消えてしまいました。雲が太陽を隠しがちになった頃、羊蹄山の山頂に到着。
ここから避難小屋までは1時間ほどかかるため、急いで記念撮影をして9合目経由で避難小屋へ。標高の高い場所から見る太陽は沈むのが早く感じられ、自然と歩く速度も上がります。避難小屋に到着した頃には夕日を見る絶好のタイミング。間に合って良かった。小屋に宿泊する人達と一緒に日の入りの瞬間を待つ間、一人が小屋の近くに咲いているオノエリンドウに気づいてとても感激している様子。この花を見ることが一番の目的だったそうで、北海道ではここでしか見られない珍しい花であることを教えてくれました。オノエリンドウの特徴を聞いているうちに辺りはオレンジ色に染まり、いよいよ日没の時。ニセコ連峰に太陽がゆっくりと沈む様子はとても幻想的でした。この日は太陽と入れ替わりに満月が出たので、ついでにお月見も楽しみました。翌日のご来光に備えて早目に就寝することに。
早く寝たせいか予定より早く目が覚めてしまう。日の出時刻が4:42だったので、余裕をみて3:30に避難小屋を出発。初めての夜登山は霧が濃くて視界不良の中を一人ぼっちで行かなければならず、とても心細かったです。9合目分岐まで来た頃ちょうど雲から月が出て、山頂に続く道を照らしてくれました。外輪に到着する頃には空がうっすら明るくなっていて、ご来光まであと少し。山頂はあいにく雲の中だったので、山頂に近い場所でご来光を待つことにしました。後ろの火口釜からガス状の雲が上空を吹き抜ける中、なんとか念願のご来光を見ることが出来て感動もひとしお。
比羅夫登山口。山頂までの標高差は1548m
登山口から2合目までは高い樹木に囲まれた緩やかな登山道を進みます。2合目を過ぎたあたりから傾斜がきつくなるとともに、心配していた雨が降り出す。4合目に着く頃には一度晴れて眼下に倶知安町を見ることが出来ましたが、すぐに次の雲がやってきて再びの雨。その後、8合目まで晴れと雨を繰り返す不安定な天気の中を登ることになりました。登山道を覆うように生えたダケカンバの背丈は標高が高くなるにつれて低くなり、気をつけないと頭をぶつけそうになります。雨で濡れた登山道とダケカンバに注意しながら進むこと4時間、ついに森林限界を抜けて9合目に到着。目の前に広がる青空と心地よい風が、これまで溜まった疲労を吹き飛ばしてくれました。
7~8合目にかけての登山道。ダケカンバのトンネルが続く
9合目。視界が一気に広がる
9合目からは頂上と避難小屋に向かう道に分かれます。重装備から早く開放されたかったので、避難小屋へと足を進めました。青空と緑の絨毯が作る美しい景色に見とれながらテクテク歩いていると、遠くからヘリコプターの音が聞こえてきました。さらに少し進むとその理由が明らかに。ヘリコプターは避難小屋を行ったり来たりしているようです。避難小屋に到着して管理人さんに話を伺ったところ、避難小屋の新築工事のための資材を搬送をしているとのこと。現在の避難小屋は雪の重みで柱が傾いてきたため、残念ながら今年で役目を終えるようです。建て替え前に泊まれて良かった!
避難小屋へと続く道。緑が美しい
避難小屋とヘリコプター。晴れの合間にせっせと資材を運んでいた
まだ日没まで時間があったので、お鉢巡りをしながら山頂に向かうことにしました。気さくな管理人さんに見送られ、真狩ピークを目指します。羊蹄山には日帰りで登ったことはありましたが、お鉢巡りは初めて。真狩ピークに到着して辺りを見渡すと、火口釜とこれから巡る外輪の全容が見えました。ゆっくりしてると日没に間に合わないかも・・・少し急ぎ足で山頂へと続く岩場を慎重に進みました。ガス状の雲が外輪に吹き込み始めて時々視界が悪くなる中、ふと下界を見下ろすと何やら影が見える。山頂が近づくにつれてそれが羊蹄山の影だと気づいた時にはとても感動しました。晴れた日に小屋泊する人だけが見れる現象です(多分)。影羊蹄は5分ほどで消えてしまいました。雲が太陽を隠しがちになった頃、羊蹄山の山頂に到着。
真狩ピークから深さ200mの火口釜と外輪が見渡せる
有珠山と洞爺湖。洞爺湖に浮かぶ中島もはっきり見える
真狩ピーク~喜茂別ピークまでは少し危険な岩場が続く
影羊蹄(夕方バージョン)
羊蹄山山頂(1898m)に到着
ここから避難小屋までは1時間ほどかかるため、急いで記念撮影をして9合目経由で避難小屋へ。標高の高い場所から見る太陽は沈むのが早く感じられ、自然と歩く速度も上がります。避難小屋に到着した頃には夕日を見る絶好のタイミング。間に合って良かった。小屋に宿泊する人達と一緒に日の入りの瞬間を待つ間、一人が小屋の近くに咲いているオノエリンドウに気づいてとても感激している様子。この花を見ることが一番の目的だったそうで、北海道ではここでしか見られない珍しい花であることを教えてくれました。オノエリンドウの特徴を聞いているうちに辺りはオレンジ色に染まり、いよいよ日没の時。ニセコ連峰に太陽がゆっくりと沈む様子はとても幻想的でした。この日は太陽と入れ替わりに満月が出たので、ついでにお月見も楽しみました。翌日のご来光に備えて早目に就寝することに。
北海道では羊蹄山でしか見られないオノエリンドウ
避難小屋から夕日を望む。雲海が幻想的な風景を作り出す
真狩ピークから月が昇る。この時点で気温はすでに一桁
早く寝たせいか予定より早く目が覚めてしまう。日の出時刻が4:42だったので、余裕をみて3:30に避難小屋を出発。初めての夜登山は霧が濃くて視界不良の中を一人ぼっちで行かなければならず、とても心細かったです。9合目分岐まで来た頃ちょうど雲から月が出て、山頂に続く道を照らしてくれました。外輪に到着する頃には空がうっすら明るくなっていて、ご来光まであと少し。山頂はあいにく雲の中だったので、山頂に近い場所でご来光を待つことにしました。後ろの火口釜からガス状の雲が上空を吹き抜ける中、なんとか念願のご来光を見ることが出来て感動もひとしお。
9合目分岐から。雲海がとても綺麗だった
山頂の近くで念願のご来光を拝む
ご来光を見た後は外輪を少し散策。火口釜から雲が流れてくるとブロッケンが現れ、何だか神々しい気持ちになります。期待していた朝バージョンの影羊蹄も見ることが出来て大満足でした。避難小屋に戻って荷物をまとめ、後ろ髪を引かれる思いで下山を開始。この日は天気が良く、秋の訪れを告げるエゾオヤマリンドウの青紫色が高山の草原によく映えていました。
影羊蹄(朝バージョン)。影の頂上にはブロッケンも
冬は多くのスキー客で賑わうニセコアンヌプリ
倶知安方面から撮影した羊蹄山
9合目分岐からはひたすら登山道を下り、2時間半ほどでまだ夏が色濃く残る登山口に到着。山に一礼して一泊二日の山行を終えました。予想よりも多くの自然に触れることができた羊蹄山、次は高山植物がベストシーズンを迎える7月に訪れてみたいです。
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