8月3,4日 会津朝日岳

 
  昔、学生時代から頭の片隅にあった山、会津朝日岳。2011年の豪雨で登山道が破壊され当分登山禁止となっていたが、6月に新潟に旅行した際、立ち寄った只見町観光協会で今年から登山が解禁になったと聞き、友人のK夫妻を誘って出かける。
  8月3日、新白河駅でK夫妻を出迎え下郷、田島経由麓の黒谷まで100キロのドライブ。重厚な会津地方独特の建築様式の住吉旅館に投宿。 夕食に出た岩魚は天然ものか美味であった。
  8月4日、4時起床、4時半発、車で15分ほどで登山口の標高550米赤倉沢登山口につく。連日の猛暑であるがさすがに早朝であり気持ちが良い。旅館で用意してもらったにぎり飯で腹ごしらえをし5時半出発。
 6:40三吉の水場、九十九折の急坂が続く。7:25人見の松、視界が開ける。 汗が滴るが稜線の微風が頬にここ地良い。
人見の松からの眺望
 
叶の高手
 
8:20叶の高手(標高1430米)、傾斜はあるが眺望のきく稜線沿いに30分ほどでピーク状の叶の高手に着いた。地名の由来は不明だがいかにも猟師の言伝えを思わせる名前だ。それを越えてすぐのところに登山道の真ん中にオオクロベの大樹が2本ある。
2本目のオオクロベ
 
幹周囲535センチ、樹高22米の堂々たる大木が稜線上に鎮座している。樹齢はどれくらいだろうか。長年の厳しい風雪に耐えた樹肌には神々しささえ感じる。
会津朝日遠望(オオクロベ付近から)
 
このオオクロベを過ぎてすぐに会津朝日岳山頂がきれいに望めるところに出る。山頂の右側は岩壁状で難しそうだ。一旦150米ほど下りコル状の熊ノ平(標高1365米)を経て避難小屋に着く。小屋は登山道から右側に少しそれており夏は樹木にさえぎられて見逃すかもしれない。
山頂直下の樹林帯からの出口
 
最後の登りを積め樹林帯を抜けると一気に視界が開ける。所々虎ロープの張られた急傾斜の岩稜を登るとハイマツの稜線に達し山頂は50米ほど先にある。反対側の斜面は田子倉湖の源流で垂直に近い壁となっている。
 

最後の岩場を慎重に登るK夫妻
 
会津朝日岳山頂(1624米)
 
山頂にある銅版製の方位案内図
 
10時8分登頂、360度視界がきく。山頂にある方位版に慣れ親しんんだ山名が記してある。真夏の空を背景に遠方は霞んでいるが順番に確認していく。西から反時計回りに越後駒、中の岳、平ヶ岳、至仏、会津駒ヶ岳、男体山、女峰、高原、大佐飛、那須、安達太良、磐梯、飯豊、浅草、守門、毛猛、未丈が岳が確認できた。 真南に重量感のある会津駒が岳が指呼できる。
会津駒が岳
 
田子倉湖側の絶壁
 
山頂から眺める周囲の山々は国内でも最も積雪量の多い所であり、雪崩で削られた斜面には樹木がなく4年前の豪雨で激しい土石流が発生したことも容易に理解できる。 山頂から北側に連なる細い稜線を見ると学生時代に一時計画した積雪期の稜線沿いの会津朝日岳への登頂は実行していれば相当難しく厳しかったであろうと思われた。
 炎天下山頂の小さな藪の中にもぐりこんで暑さを避け昼飯のおにぎりを食べる。下山は下るにつれてまた暑さを感じる。三吉の水場で頭から水をかぶり生き返る。
14:30 赤倉沢登山口着、往復9時間の行動となった。 麓の温泉「季の郷湯ら里」で熱い鉄分の湯に入った後、再び全身に浴びた冷水は火照った体に実に心地良い。


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