双六~槍~穂~焼岳

新穂高温泉から双六,槍穂,焼岳を経て新穂高温泉へ戻るルートを登ってきました.三年前にも全く同じ計画を立て,直前に急な仕事が入って中止したという経緯があるので,やっと実現して気分が晴れました.
2007年9月18日
荷 物を計ると30kg.久しぶりの重荷なので若干の不安がよぎりますが,まあ,行くしかありません.新穂高温泉を0649出発.左俣林道から小池新道へ入 り,鏡平に1108到着.晴れてはいませんが,高曇りのため槍の雄姿がよく見え,気分をよくしました.あとはゆっくり登って双六小屋のテント場に1323 到着.午後からはよく晴れました.この日は歩き足らなかった(見栄はってます)ので,夕方双六岳に登りました.日没時の槍~穂高の景色が渋い色合いで気に 入りました.
鏡平から見た槍ヶ岳

双六岳から見た日没時の槍ヶ岳~穂高


9月19日
双六 小屋は水が無料でした(年中無料なのかどうか不明).欲張って手持ちの水容器を全て満タン(計7L)にしたら推定荷物重量が34kgになり,昨日以上に不 安が....しかし,行くしかありません.0436出発.樅沢岳で1時間かけて夜明けの槍を撮影したり,たっぷり休憩を取りながら槍ヶ岳山荘に1048到着.テントを 張ってから槍ヶ岳に登りました.一部の山に雲がかかっただけの快晴で,遠望が利き,居合わせた人たちも大喜びでした.いつまでもここにいたい気分でしたが 80分ほど滞在の後下山しました.ところで,槍へ尾根伝いに登るには四方向のルート(東鎌,北鎌,西鎌,槍穂縦走路)があります.今回を含む過去四回の槍 登山で,それら四ルートを一回ずつ使いました.

槍ヶ岳山頂から北の方向を望む

朝の槍ヶ岳


9月20日
夜 明けの槍を撮影してから0641に遅めの出発.北穂山頂での大休憩や各所での撮影休憩を含め,頻繁に休みながら奥穂を目指しました.ここは7年前にも逆方向で歩い ているのですが,この歩き甲斐のあるルートを改めて楽しみました.穂高山荘に1552到着.テント場はずいぶん空いていました.この日もずっと快晴でし た.

南岳から見た穂高

槍穂縦走路は岩登りみたいだとは言わないが,ジャングルジムのようではある


9月21日
0422 出発.奥穂山頂で日の出を見てから西穂を目指します.20年前に逆方向で歩いたときは,ジャンダルム周辺の地形がガスでわかりませんでした.今回はどこま でも見渡せる快晴で,その姿がよくわかりました.ジャンダルムは巻き道でやりすごすつもりでしたが,現場に着くと気が変わり,奥穂側から直登しました.カ メラをリュックに入れたのはこのときだけで,それ以外はずっと手か首にぶら下げていたためカメラ(デジタル一眼レフ)のキズが大幅に増えました.西穂山頂 で1時間半も油を売って西穂山荘に1405到着.天気が良いのでテントの中が暑くなり,居場所に困るほどでした.
朝日を浴びるジャンダルム(右側のピーク)


9月22日
0506 出発.昨日までとは打って変わってぬかるみの多い森林帯の登山道を辿ります.焼岳小屋に0758到着.サブザックで焼岳に登り,山頂で休んでいると,それ までよく見えていた穂高が雲で隠れ始めました.焼岳小屋に戻って再びリュックを担ぎ,中尾温泉まで下って振り返ると焼岳山頂も雲に隠れていました.新穂高 温泉に1322帰着.上宝村営の登山者用温泉でありがたく汗を流してから帰途につきました.
焼岳山頂では噴出口がゴーゴーと音を立てていた


事前の計画では天気に応じてどこかのテント場で停滞し,5泊6日とするつもりでした.ところが,天気を口実にした停滞ができず,4泊5日となりました.初 日の午後から最終日の午前中まで,つまり稜線上にいた間ずっと快晴だったからです.これほど天気に恵まれた山行は少ないです.この山域独特の魅力と相まっ て記憶に残る山行となりました.

下の図は今回の登山のGPS記録をカシミールで表示したものです.残念ながら初日の分はデータが取れていませんでしたが,この方向から見ると初日のルートは笠ヶ岳に隠れる部分が多いのであまり気になりません.



コメント

  1. 素晴らしい光景ですね。写真からも十分過ぎる程伝わってきます。
    好天に恵まれたとのことで、良かったですね。好天に背中を押されるように、ゆっくり停滞ができなかったのですね。それにしてもMax 34kgでの縦走お疲れ様でした。いやー、本当に元気ですね。
    カメラは大丈夫だったのでしょうか?心配です。

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  2. GPSの記録、赤線が歩いたところですよね。山の絵と重なるとすごく長距離な感じがします。
    槍穂縦走路はジャングルジムのよう…ですか、私は行ったことがないのでわかりませんが、ちょっと怖そうです。
    ジャンダルム、きれいに見えてよかったですね。ジャンダルムに写っている影がカメラマンの影みたいに見えますね。

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  3. masaさんへ:ご心配いただいてすみません.カメラは塗装がはがれて傷だらけですが金属ダイキャストなので中身は大丈夫です.

    jさんへ:槍穂縦走路も西穂縦走路もjさんなら技術的な問題は何もないでしょう.楽しめると思いますよ.

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