3/7 上越 荒沢山・足拍子岳

3/7(日) ITさんと二人で新潟県の荒沢山と足拍子岳に登った.ここは去年の同時期,荒沢山に登った折に,目をつけていたルートである.

 土樽駅に車を停め,8時に小雪の舞う中出発.橋を渡って200mばかり北に行ったところにある小屋の裏からカドナミ尾根を登り始めた.カドナミ尾根は,地形図には登山道が記されていないが,ヤブが少なく,比較的歩きやすい.2時間で荒沢山に到着.ほぼ無風だが,雪がしんしんと降っており,眺望はまったくない.
 山頂でクライミング装備を身につけ,1.2km離れた足拍子岳までの縦走を開始した.すぐに懸垂下降が必要な8メートル程度のガケがあらわれ,そのあとに細いリッジを渡る.トップをやらせてもらい,潅木に中間支点をとりつつ慎重にヤブ雪壁を登った.
 稜線はさすがは豪雪地帯という感じで,雪庇は厚く,キノコ雪状になっていた.要所々々で肩絡み・腰絡みでビレイし,そのほかはコンテで行動した.山頂への登りは真冬には完全な雪稜になっているのだろうが,すでに雪は解け始めているようで,雪面にはヒビが入り,ヤブも顔を出していた.13時に足拍子岳の頂上に到達.1.2キロの行程に3時間を要したことになる.
足拍子岳山頂直下
足拍子岳南峰への登り
南尾根の南峰からの下りが本コースの核心だった.半マストで確保してツルベ式で下った.ぐさぐさに崩れる岩の斜面を下り,雪崩れそうな雪面を降りると,1142mの平坦地に出て,ようやく安心.ここで確保を解いたが,ここからも気の抜けない下りが続いた.おそらく下るべき尾根を一本間違えたのだが,かなり悪かった.Tomoは穴にはまって捻挫しそうになり,ITさんは10mの斜面(むしろガケ)を落ちた.最後はデブリがある谷を沿って,4時50分,生還した.実に下山に4時間近くを要し,計9時間の行程だった.湯沢の温泉に入って,帰路.高速が事故渋滞でつくばに帰り着いたとき,すでに23時を回っていた.
「生還」
極めて濃い山行だった.ほとんど全てにわたってトップをやらせてもらったので,よい雪山ロープワークの訓練になった.おそらく時期的には若干遅いと思われ,厳冬期に大勢(ラッセル要員)でトライするのが一番だと思われる.天気のいいときに,足拍子岳山頂下のリッジを登るのはシビれるだろうな~.

コメント

  1. 荒沢山の山頂まで2時間ですかー。昨年3時間半かかったので、かなり早かったですね。2人だったので、もしかしたら敗退かなと心配してましたが。トップをやれていい経験になりましたね。
    Tomoさんとまた一緒に山に行きたいです!!

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  2. 荒沢山まではトレースがあったので助かりました。なかったら荒沢山ピストンで終わったかもしれません。

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