8月20日~23日 北鎌尾根
HC *んびりのTさん、当会のO氏、Y氏と私の4人で長年あこがれてきた北鎌尾根に行ってきました。
8月20日(金)快晴
前夜21時につくばを出発し、12時半に豊科に到着。下山のときに沢渡で車に乗れるように回送してくれるタクシー会社に車を預け、会社の会議室で仮眠させてもらう。
5時、タクシーで中房温泉に向かい、6時15分に登り始める。燕山荘を越え、喜作新道の分岐までは難なく進む。ここから大天井ヒュッテまではわずかだが、急に難しいコースへと変貌する。14時半、大天井ヒュッテ到着。ここで小屋泊まりとする。
8月21日(土)快晴
大天井ヒュッテを4時半に出発。20分ほどで貧乏沢出合に到着。看板があるとのことでそれを目指してきたが、見逃してしまうほど小さい。看板がかかっていた茂みからズボっと藪を突き抜ける。(ホントはもう少し先にちゃんと道がついていたようだが。。。)
急峻で、崩れやすいガレ場下りの始まりだ。ハイマツの藪こぎ有り、水の流れる沢有りと気の抜けない下りがうんざりするほど延々と続く。
7時20分、天上沢の出合。そこから20分ほど平坦な沢を進む。
北鎌沢の出合で先行パーティーに出会う。女性一人を含む3人パーティーで、同じく貧乏沢を下ってきたが、北鎌尾根に取りつくか、水俣乗越から帰るか思案中だという。
北鎌沢の出合で先行パーティーに出会う。女性一人を含む3人パーティーで、同じく貧乏沢を下ってきたが、北鎌尾根に取りつくか、水俣乗越から帰るか思案中だという。
7時45分、われわれは迷わず北鎌沢に進路を取る。30分ほど登ったところで二股の分岐が現れ、水をたっぷりと汲んで右股を行く。『山と渓谷』のDVDによると右へ右へと進路をとり、最後は左に行くということだったので、それを忠実に守って、どんどん右へ右へとガレ場をよじ登って行った。DVDで見慣れた白樺(ダケカンバ?)の木が見え、北鎌のコルが近いことを示していた。
ところが、いつのまにか道がいままでのようなガレ場ではなく、草付きの、非常に不安定な急斜面に変わっていた。ざらざらの砂のような斜面を蹴り込み、草をつかみながらおそるおそる登っていく。しかし、間もなく行き詰った。
上部には懸垂用の捨て縄がいくつかあり、ここまでは人が入った形跡がある。でも、みな間違いに気づき、下降した跡であろう。さきほどの白樺も尾根向こうに見える。下まで降りて、登り返すしかない。木の根元で何とかセルフビレイをとり、補助ロープを出して下降の準備をする。ロープは30mと20mしかない。何とか工夫して下降を開始する。登りもきつかったが、下りはさらにこわい。ずるずる滑る足元。ホールドも草だけ。つかんだ草も抜ける。。。。。綱渡りのような下りで尾根の下まで戻る。この間3時間ほどロスした格好だ。
尾根の下方で左に行く分岐点を発見。トラバースしてまた北鎌沢に入る。途中水がぽたぽたと沁み出しているところがあったので、水を補充し、やっとの思いで北鎌のコルに到着(14:30)。そこから稜線づたいに2時間ほど歩いて独標の手前、天狗の腰掛けにツエルトを張る。(16:30)
天狗の腰掛けから見た独標
8月22日(日)快晴
4時半出発の予定が、寝過してしまった。5時10分出発。取りつきで少し迷ったが、良く寝たおかげで元気に独標の頂上に立つ(7:40)。トラバースでもちょっと腰をかがめて歩けば、ザックが岩に当たる心配もない。それにしても大きい岩稜だ。ひとつの山がそびえている感じ。あっ、だから独標か?
4時半出発の予定が、寝過してしまった。5時10分出発。取りつきで少し迷ったが、良く寝たおかげで元気に独標の頂上に立つ(7:40)。トラバースでもちょっと腰をかがめて歩けば、ザックが岩に当たる心配もない。それにしても大きい岩稜だ。ひとつの山がそびえている感じ。あっ、だから独標か?
独標の頂上でようやく槍の穂先が現れた。以外に近い?!
もろい岩稜はまだまだ続く。浮石に気をつけ、落石を起こさないように慎重に登り、下る。 トラバースしながら写真を撮るカメラマン。上の稜線にいる私。ルートの取り方で少しもめた。
もう少しで槍の直下。近いようで遠かった。
ここからは岩登り、進行方向のすぐ上のチムニーは難しそうに見えたので、右側のフェースを登る。それでも少しかぶり気味で思ったより難しい。トラバースを含め、3ピッチで頂上へ。15時15分になっていた。
頂上では大勢の登山客の人たちに拍手で迎えられた。なんか気恥ずかしいが、頑張った自分たちが誇らしい。でも予想以上に時間がかかってしまったので、殺生ヒュッテでもう一泊、小屋泊まり。
8月23日(月)快晴
殺生ヒュッテ4:50出発。上高地12:40到着。沢渡の温泉で汗を流し、帰路へ。
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