8/8-12南アルプス南部縦走

8月8日-12日にかけ南アルプス南部を単独縦走してきましたのでその報告です。
思えば過去 北アルプスは2008年8月扇沢-奥穂、2008年10月奥穂-西穂2009年8月後立山 扇沢-白馬と行き、南アルプスに関しては一度はひざ痛で敗退、その後2010年8月甲斐駒-塩見岳を縦走してきたので、今回後半戦を行く事に決め、前回途中で下山した三伏峠から行く事に決めました。皆でワイワイ行くのも楽しいですが、単独で好き勝手に歩き回れるのも慣れれば楽しいものでたまに行くにはいいものです。

出発は、8/7の夜前夜発で自宅を出発。最近の懐事情から軽自動車で高速使わず、伊那谷に向かいます。後少しで大鹿村という所で分杭峠が土砂崩れで10日まで通行止め【!】仕方なし迂回することで1時間のオーバー。鳥倉林道の駐車場での仮眠も1時間程度で早速準備にとりかかり出発です。

8月8日 (5:10)駐車場-(5:50)鳥倉登山口-(8:00)三伏峠-(9:07)烏帽子岳-
(9:50)前小河内岳-(10:35)小河内岳-(13:17)板屋岳-(14:10)高山裏避難小屋
天気:快晴

 鳥倉登山口までが40分と書いてあったが、意外に遠く1時間ほどかかった。三伏峠までは登りがそんなに厳しくないので、2時間ちょいで峠に到着です。自称『日本で一番高い峠』だそうで、峠という基準はなんだろうなと考えてしまいます。
三伏峠小屋
少しの休憩のあと今日はそこそこあるので先を行きます。南アルプス南部は写真のような感じのところが 多く風景を楽しみながら歩くことができます。

烏帽子山頂です。山の名前としてはあまり知られていないところですが、塩見岳がよく見えます。

前小河内岳山頂から見た小河内岳(おごうちだけ)です。山頂の横に避難小屋が見えます。南アルプ全体山が緑なのも特徴ですね。
小河内岳
 更に進んで板屋岳。ここはもう見晴らしは全然なし。標識があるからわかるものの知らなければ過ぎてしまいます。
 途中のお花畑です。花の名前はなんだかよくわかりません。
 初日で荷物も一番重い状態だったのですが、意外と簡単に高山裏避難小屋に到着。
本日の行動時間9時間です。
今日の宿泊地
南アルプスの避難小屋は夏時期は、管理人がいて宿泊と食事も提供してくれるところが多いですね。個人的にはビールが買えるのが嬉しいです。ここの管理人も少し癖があるけど親切で面倒見があり面白かったです。
ついた途端『井戸沢の水は枯れました』との看板が【!】、よく聞けば近いほうが枯れているけど往復30分のところなら十分出ているとのことで安心です。本日は、寝不足もあって日が暮れる前にはすぐに就寝。

8月9日 (5:35)出発-(8:10)前岳-(9:40)悪沢岳(荒川東岳)-(11:30)荒川避難小屋-
(13:20)小赤石岳-(13:50)赤石岳(赤石岳避難小屋)-(16:10)百間洞山の家
天気:快晴

テン場から出発するとしばらくは樹林帯の中を歩きます。1時間半ほどで見晴らしのいい前岳への登りとなります。

前岳への登り
  ここから先は稜線つたいに悪沢まで行きます。全体通して天気は快晴で暑くないというのが今回の山行で非常に恵まれました。
行き先の悪沢岳
 途中の分岐路にザックを置いて必要な分だけサブザックにいれていきます。登山者も夏のシーズンですが、その他の山に比べれば圧倒的に人が少なく静かな山ですね。
途中の中岳避難小屋です。結構立派です。
中岳避難小屋
 山頂近くなって少しの岩場が出てきました。今回の山行では特に危険といえるほどのところはないと思います。通常の山岳登山経験者であればどこも問題ないでしょう。

 やっと悪沢岳山頂です。南部はどこに行くにもアプローチが長いです。
山頂から塩見岳を見る
今日も快晴なので順調に足を進めます。
お花畑
 赤石岳が見えてきました。赤石というのに赤くないなと思いながら歩きます。手前の小屋が荒川小屋です。荒川小屋についた時点でまだお昼前、今日の天気も昨日と同じで雷発生の危険も無さそうということで更に先に進みます。
赤石岳
 赤石岳山頂についたときはちょうどガスがかかってちょっと見晴らしがあまり良くありませんでした。
赤石山頂
 赤石岳避難小屋も立派です。ここはテントは張れません。水も不足しているので持ってきて欲しいと前日の小屋の管理人が言っていました。テントなので先を進みます。
赤石岳避難小屋
 でもそのすぐ下に小さいけど雪渓がまだ残っていました。

百間洞まではなだらか稜線が続きます。

ようやく本日の幕営地に到着です。意外と学生のテントが多いです。
ただテン場を広いところは明日レスキューヘリを呼ばなければいけないかもしれないから使えないのでとちょっと狭い所に案内されました。聞けば学生たちが、コンロをひっくり返して足に火傷をしたそうです。【!】よくあることですねと小屋番のあんちゃんと話をしてからテントの手続きです。明日の行き先は茶臼小屋ですねと勝手に決められていまいました。
百間洞山の家
 どうも私のテントのそばの団体がその火傷の当事者のようで雰囲気が暗いです。結局ヘリは呼ばずに済んだようですが。こちらは冷たいビールで喉を潤し、その後ご飯を作るときは足にお湯がかからないように注意しながらです。またまた7時前には就寝。
最後の締めくくりにビールは夏山の楽しみの一つ
8月10日 (4:45)出発-(5:45)大沢岳-(6:20)中盛丸山-(7:00)小兎岳-(7:53)兎岳-
(9:50)聖岳-(10:48)小聖岳-(11:40)聖平小屋-(13:13)南岳-
(14:00)上河内岳(かみこうちだけ)-(15:20)茶臼小屋
天気:快晴

今日も朝から快晴で非常に気持ちがいい。朝のうち雲海が広がり一日中天気がもちなおかつ嫌いな雷も来る気配がない。
赤石岳と遠くに富士山

 すぐに大沢岳に到着。聖岳が見えてきた。

聖も緑豊かな山のようです。

順調にすすみ小兎岳に到着向こうに兎岳がみえます。何をもってうさぎとしたのか?無理やりうさぎの形に見えなくもない?
兎岳
 ここが兎岳の幕営地です。山と高原の地図には載ってないが、東海フォレストのマップには載っているらしい。水はここから5分程度であります。

こちらは兎岳避難小屋です。入り口は少し崩壊していますが、中は回収した模様で快適に寝れるようになっています。もともとはここで幕営候補だったのでここでも良かったかもしれません。
兎岳避難小屋
 快適な山行のまま聖岳まで来ました。ここもアプローチは遠いですね。空がとっても青いです。
聖岳山頂
 
聖平

 上河内岳では少しガスに覆われました。

昨日よりは早く、本日の幕営地の茶臼小屋に到着です。ここは畑薙からのアプローチが近いので人がいっぱいです。学生もいっぱい今回一番賑やかでした。
茶臼小屋
あまり早く寝るのも何だなんと思って今回は夕食は遅め、でも7時過ぎたら寝てしまいました。
明日は南から湿った空気が入り込むので大気が不安定との予報でちょっと気を揉む。

8月11日 (5:25)出発-(6:00)茶臼岳-(8:25)易老岳-(10:35)イザルヶ岳-
(11:00)光岳小屋:テント設営-(11:30)光岳-(11:43)てかり石-小屋


朝から快晴は続く。さすがに連日のハードな歩きなので今日は少なめにしようと決める。
茶臼岳は出発してすぐに到着です。
茶臼岳


こんなところが多い
 易老岳は眺望なし、山の山頂という感じもなかったです。
易老岳
 この先は樹林帯を通って光岳に向かいます。

イザルガ岳への分岐に荷物を置いて、往復です。往復で15分程度。

イザルガ岳山頂
 先には光岳小屋が見えます。
 一旦小屋でテントの受付を済ませ、テント設営後光岳に向かいます。分岐には石像があり、左岸林道へ降りるところです。左岸林道は土砂崩れで通行不可とのこと。
分岐のあった変な石像
 山頂です。ここも眺望のない山頂です。

山頂から少し先にてかり石 光って見えるんでしょうか?

小屋まで戻ってもまだ時間があるので、往復20分の水場まで行き、その後ビールでのんびり過ごします。1:30位からゴロゴロと雷鳴。それでもなんとか4:30になるまでは降りませんでした.
6時頃、まとまった雨と雷をやり過ごし、今日もまたいつの間にか就寝。

8月12日 (4:45)出発-加加森山あたりで迷う--(7:00)光岳小屋-(9:00)易老岳-(11:50)易老渡
17:30(林道をひたすら歩いて国道。=(7:10)平岡駅(タクシー)=(9:00))伊那大島
駅寝 翌日(6:45)バスで鳥倉の駐車場まで(8:10)=帰路へ

前日に小屋の管理人に池口岳への情報を仕入れて今日は最終日と決め行動開始。
加加森山から先は山と高原の地図には載っていないが立派な登山道のハズ。
池口岳の案内もしっかり表示
 でも次第に踏み跡がわからなくなり藪こぎでした。なんとかテープ見つけ更に進むとなんと元の分岐点に戻ってしまいまいした。今日はこっちから下山するなと言われているようで易老渡へ下山することに決定です。
踏み跡乏しく
 小屋の管理人に聞くとこの易老渡の林道は車通行止めでも人は通れるとのことなのでそちらにおりますが、結局人には登山者には会いませんでした。光岳小屋から5時間で無事に易老渡の登山口に下山できました。
易老渡登山口
 さてここからが、国道まで19.2kmの林道歩きです。登山者はだれもいず、釣り師が数名います。

 意外と良さ気な林道沿いと景色を楽しみながら歩いたのははじめのうち。
 最後はへろへろになり歩きました。
国道に出たのが17:30 バスはもうすでに言ってしまっているので、タクシーを呼ぶ。思わぬ出費(泣)
平岡駅から伊那大島まで行き もう車を取りにいけないので駅寝をして翌朝、登山バスに乗り車を回収して今回の山行は無事終了です。
存分に歩いた感じです。

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