北鎌尾根、小槍登攀

お盆の間にPAQさん、Jさん、Hで北鎌尾根に行ってきました。
一日目 上高地~横尾~ババ平TS
(くもり時々晴れ/雷雨)
二日目 ババ平TS~水俣乗越~天上沢~北鎌沢~BP
(雨時々晴れ/雷雨)
三日目 BP~天狗の腰掛け~独標~槍ヶ岳~殺生ヒュッテTS
(晴れ時々ガス/雷雨)
四日目 殺生ヒュッテ~槍の肩~小槍~槍の肩~殺生ヒュッテ~槍沢~上高地
(晴れ/雨)
4日間とも雨に降られながらも無事に踏破することできました。





 <初日>

上高地をスタート。穂高は雲の中。
朝が早いせいか、まだ人は多くありませんでした。

徳沢。テントが多く張ってありました。少しずつ太陽が

徳沢園。ソフトクリームは帰りまであおずけ。
横尾。トイレがきれいになっていました。

午後2時前くらいから雷雨になる予報と聞き、今日は先まで責めずにババ平までと決断。
PAQさんのテントに入らせてもらうことにしました。

ツエルトで作った前室。結構役に立ちました!
 <2日目>
小雨のなかスタート。水俣乗越へと高度をあげている途中、少しずつ雨が弱くなり、向かいの山並みが見えるようになりました。

水俣乗越から見る本日の行先。北鎌沢遠いなぁ…
なんて黄昏れている間、ブヨの大群に囲まれる。
天上沢上部のザレ場が非常にいやらしかった。
ただ、雨があったおかげで、土が湿った分滑りにくくなっていたかもしれないとも思った。

長い河原歩き。

天気が持ちそうなので、北鎌沢を登ります。
水は左右分岐のところで、左沢からゲットしました。
沢の水は冷たく、甘い、美味しい水でした。
そしてザックがとても重くなりました…

途中で太陽が照り、向かいの表銀座縦走コースが綺麗に見えました。

ステップが高い岩が多く、登るのに苦慮しました。
コルに向かうのに「ひたすら右!」ということをすっかり忘れ、最後の分岐を広い左の沢へと入ってしまい、その後決死の右トラバース、急峻な藪こぎとなりました。加えて雨粒の大きい本降りが始まり、稜線に上がった時には3人共ビショビショ…
時間的にはお昼前だったのですが、風が吹くと体が冷えるので、早めのビバーク決断。
テントに入ってからいよいよ本降りとなったのですが、

「あれ?雨が弱くなってきた!空が明るい感じがする!」

テントを開けるとガス、また雨が降る

というのを繰り返して午後は過ごしました。
電波が入らなかったため翌日の天気予報が確認できず、翌朝の空模様で進退を決めることに。
北鎌沢を降りるのはいやだなぁ…と思いながら眠りに着きました。

幸い夜中に雨が止み、快晴の朝を迎えました。
気持ちも明るく、いよいよ槍ヶ岳へと出発。
天狗の腰掛け直下にお助けロープが張ってあるところがありました。
支点になっている木が半枯れで頼りなかったのですが、何とかよじ登る。
かなり高度感があり、落ちたら助からないところだったので、緊張しました。

天狗の腰掛けから見る独標。

東側では大天井の横から太陽が登るところでした。

当初は独標直登プランだったのですが、総合的に判断し、巻道へ。
槍が少しずつ見えてきました。

小屋の人がロープを張り替えて下さったそうです。
難なくクリア。

有名なコの字のところも外側にスタンスがあり、難なくクリア。
ただ、常に高度感満載です。

独標は途中から直登し、山頂へと戻りました。
そこからは絶景!
日が当たり、風もおだやかだったので、この贅沢な場所でのんびりと休憩。
後ろを振り返ると越えてきたギザギザの稜線。

独標を越えるとあっという間に槍が近づいてきました。同時にガスも湧いてきました。

岩だらけ。




 

山頂を見上げる


左に登ってから右にトラバースするところが怖かったので、ロープを出してもらいました。

山頂直下のチムニー2箇所でもロープを出してもらいました。
PAQさんありがとうございました!

いよいよ山頂間近!
僭越ながらHが先にゴールさせてもらいました



3人でガッチリ握手をしました!

殺生ヒュッテのテラスで祝杯。
しかし、その後お決まりの雷雨のため、テントへ早々に避難しました。

翌日はPAQさんとHで小槍へ。
高度感があり、足がガクガクしてしまいました苦笑
他には2パーティほど登りに来ていました。

独標から先は、いろいろな踏み跡、踏み跡らしきものがあり、ルートファインディングの難しさも楽しさも感じました。修正しようとしたときに、怖~い脆い岩場のトラバースに出会ったり、ものすごく高度を下げる羽目になったりしました。
そして、本当はツエルトで寝る予定だったのに、結局3夜ともテントで寝ました。
テント様様です。
4日間とも予報に反し、よく雨に降られましたが、無事に槍ヶ岳までたどり着くことができたのは本当に幸運だったと思います。(4日目の下山中、濡れた服がせっかく乾いたのに、さわんどへのバス待ちの間に本降りとなり、結局最後までビショビショになりました)非常に記憶に残る山行になりました。





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